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猫も杓子もソーシャル・ラーニング

RDIの鈴木です。

iStock_000006428830Small.jpgのサムネール画像

「ハッシュタグは××です。みなさんでつぶやいてください!」
「みなさんの気付きを共有しましょう!」

最近では教育系のセミナーでもこのような取り組みが実施されているのをよく見かけますね。特にツイッター(のハッシュタグ)を利用しての意見の共有は実施しない方が時代遅れのような感もあり、大賑わいの様相を呈しています。

誤解がないように先に申し上げておきますと、僕はこのようなソーシャル・ラーニングの取り組みに大賛成です。これまでミクロの意見を吸い上げる仕組みがなかったのを、テクノロジーの力を借りて意見を吸い上げて共有できるようになったことは大きな進歩だと思っています。一人ひとりがメディアとして意見発信をして、その意見が多数の人の目に触れる可能性があるなどということはこれまでありえなかったことで、大きなパラダイムの転換になるであろう過渡期に僕らはいるのだと思います。

そうした前提の上で、育成の分野で過度にソーシャル・ラーニングに期待するのは危うい一面もあるというのが私見です。僕は、育成にはもっと科学が入り込んでくるべきだと思っています。ここでいう科学とは、物理などのような自然科学を指しているわけではありません。統計学的な数値による相関や各学問分野での研究結果などを用いながら、スキームの構築やプログラムの設計に客観的な論拠をもたせることです。

ソーシャルな意見は、どちらかというと完成したスキームやプログラムの出来栄えに対するコメントが多くなりがちです。例えば建築で考えると、建てられた一軒家に対して「かっこいい」「2階にもトレイがあったほうがよかった」という意見が寄せられるのがソーシャルを巻き込むということです。しかし家を建てるためにはそのような意見は参考になることはありますがクリティカルなものではありません。大切なのは、建築の手法やアーキテクチャを知るということです。それらは、おそらくソーシャルな意見からはあまり多くは出てこないでしょう。

育成に関しても同じです。セミナーや勉強会で意見を交換しても、それは経験からもたらされる私見であり、また、むしろ私見を述べ合うことを推奨していることもあります。経験からくる私見であればそれは「事実」なので他者から否定のしようがなく、場が特定の人による意見披露になる恐れがないからです。しかし育成のスキームを構築したりプログラムを設計したりする側の人が知るべきは、その設計思想であり、それは科学からもたらされるものです。私見も大事で疎かにすべきではないですが、科学あってこその参考意見だと思っています。

セミナーで自分の意見を述べることができた、ということもとても大事なことだと思います。ただ、それだけに身を委ねていては、科学からは遠ざかる結果になってしまうかもしれません。


最近読んでいる本

サボリ気味・・。夏こそインプットを増やさねば!

最近の運動

天気がいいので汗だくになりながら自転車通勤したり、南アで知り合った人とフットサルしたり。ランは9月からかな。東京マラソン当たりますように。

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