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モチベーションの距離 目的と明日の行動を結びつける

RDIの鈴木です。

人間の行動とモチベーションについて最近考えていたことをつらつらと。

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最近このブログによく登場するダニエル・ピンクの著書に「Drive:the surprising truth about what motivates us」というものがあります(邦訳なし)。僕も読んだわけではありませんが、モチベーション論を語っていて、人間のモチベーションを3段階に分けているそうです。

  • モチベーション1.0 :生理的動機づけ
  • モチベーション2.0 :外発的動機づけ
  • モチベーション3.0 :内発的動機づけ

これ自体は昔から言われていた心理学や経営学の世界からの動機づけの理論と何ら変わりありません。言葉を言い換えて「今風」にしているところがさすがだと思いますが。笑

豊かな現代ではモチベーション2.0に焦点をあてると失敗し、モチベーション3.0が主役であるとダニエル・ピンクは主張しています。

ここで、モチベーションと行動の関連について考えてみます。

行動は、欲求(モチベーション)から生まれます。

  • 喉が乾いた → 何かを飲みたい → お茶を買う → お茶を飲む
  • 電車がホームに到着している → その電車に乗りたい(ホームで待ちたくない) → 走る

といった具合です。

この例でいえば、「何かを飲みたい」「電車に乗りたい(ホームで待ちたくない)」が欲求で、その次の行動につながっています。

つまり、行動はその時点における欲求と結びついて発生しているということです。「お茶を飲んだから喉が潤った」「走ったから電車に間に合った」という行動と成果・報酬の関連付けがしっかりとなされることが行動を起こすポイントになっています。

そう考えたときに、前述のモチベーション1.0~3.0はどう捉えられるでしょうか。

モチベーション1.0は生理的欲求ですから、行動と成果・報酬が比較的近くにあります。先ほどのお茶を飲んだ例も生理的欲求ですね。

モチベーション2.0は外発的欲求であり、金銭的、物質的豊かさへの欲求は2つに分けて考えられます。1つは、それらは近くにあるわけではないが「形が見えている」ということ。1000万円稼ぎたい、持ち家が欲しい、などは目に見える定量的なものなので、イメージがしやすい。そしてもう1つは、実は我々は既にかなり豊かであるということ。明日生きていくこともままならないという人は日本では稀ですので、その欲求が既に満たされているという考え方もできます。

つまり、これらのモチベーションは、行動に結びつけるまでの「距離が短い」といえるのだと思います。

一方でモチベーション3.0は内発的欲求であり、このキーワードとしてダニエル・ピンクは「Autonomy(自律)」「Mastery(熟達)」「Purpose(目的)」を挙げています。これらは、形が見えないことはさることながら、距離に関して言えば「自分で設定してね!」と言わんばかりの自主性が求められます。

いわば、モチベーションと行動の「距離が長い」ということでしょう。

今の時代はモチベーション3.0だといわれても、それが直接明日の行動に結びつかないのは、モチベーションの距離が長いことが要因だからなのだと思います。しかし、かといって目の前の欲求ばかりを大事にすることでよいかと言われればそんなことはありません。

必要なのは、行動とモチベーション3.0を結びつけるための「何か」です。

そこでまず考えたいのが、目的行動と目的志向行動です。

目的行動とは、先ほどのお茶の例で言えばまさに「お茶を飲む」という行為です。目的に直接結びついている行動を指します。

一方で目的志向行動とは、目的を達成するためのステップや手段としての行動で、お茶の例で言えば「お茶を買う」という行為です。

モチベーション3.0では、行動が目的行動であることはほぼありません。全てが目的志向行動といっても過言ではないでしょう。その整理をすることが必要です。

しかし、目的志向行動ばかりではいつまでたっても目的に到達せず、疲弊してしまうことが考えられます。

そのとき必要になってくるのが、強化(reinforcement)です。強化とは、ある行動が発生する頻度を高めるために刺激を与えることです。強化には、外部から報酬を与えられたり認められたりする「外的強化」、モデリングとして有名な「代理強化」、自分で自分を誇らしく思うような「自己強化」があります。

その他にも、スモールステップで小さな成果を積み重ねて自己効力感を獲得してもらったりマイルストーンを示したりするなど様々な方法が考えられると思います。

僕らは、育成スキームを設計する際にはこの辺りまで含めて考えることが大事だと思っています。

  • いかに行動を変容してもらうか。
  • そしてその変容をいかに測定するか。
  • 測定結果を回帰分析にかけ、そこから行動変容に正に有意のある変数を導きだすことができるか。

まだまだやるべきことはたくさんありますね~。

最近読んでいる本

グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 シャーリーン・リー、ジョシュ・バーノフ 翔泳社

まだ全然読んでいないのですが・・。

ソーシャルメディアが企業の戦略にいかに影響を与えるか、そしてそれらをいかに活用していくかについての解説本です。

本書が出版された2008年ではまだツイッターが今ほど浸透していなかったので、ソーシャルメディアとしてyoutube、wiki、SNSなどを挙げています。しかし、そこで語られていることが本質的なものであればツールが変わっても色褪せないでしょうから、その辺りの科学について知れればいいなと思って読んでいます。

最近の運動

うう・・。

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  • 東京大学教育学部講義「組織学習論」でゲスト講師を務めます
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